記(漢字)

普及版 字通 「記(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

[字音]
[字訓] しるす・かきもの

[説文解字]

[字形] 形声
声符は己(き)。己は紀の初文で、糸を収束する器。ことの経緯をしるすことを紀・紀事といい、また記事・記録という。〔説文〕三上に「疋(そ)なり」(段注本)とあり、疋は、分してしるす意。疋字条二下にも「疋記なり」と互訓している。また記憶・記誦のように用いる。

[訓義]
1. しるす。
2. しるしたもの、かきもの。
3. おぼえる。
4. 記述・説解の文。
5. 助詞。彼記は、彼のの意。

[古辞書の訓]
名義抄〕記 シルス・オモヒハカル・アヤシフ・ノリ・オモフ・トシ・マツリ

[語系]
記・紀kiは同声。xiuiも声義の近い語で、通用することがある。

[熟語]
記意・記憶・記旗・記・記験・記言・記載記識・記・記事・記室・記述・記数・記性・記籍・記注記牒・記伝・記得・記念・記府・記問記覧・記録
[下接語]
按記・案記・暗記・遺記・刊記・旧記・強記・軍記・古記・故記・誤記・行記・札記・雑記・纂記・史記・私記・識記手記書記・序記・条記・籍記・牋記・戦記・記・記・奏記・速記・題記・注記・諜記・追記・典記・転記伝記・登記・答記・日記・秘記・碑記・筆記・表記・標記・付記・譜記・墳記・別記・簿記・明記・銘記・要記・暦記・連記・牢記

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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