託麻原(読み)たくまばる

日本大百科全書(ニッポニカ) 「託麻原」の意味・わかりやすい解説

託麻原
たくまばる

熊本県中部、阿蘇(あそ)外輪山西裾(すそ)から主として白(しら)川左岸にみられる標高50~70メートルの開析の進んだ隆起扇状地で、いわゆる肥後台地の南東部をなす。隣接の高遊原(たかゆうばる)(溶岩台地)への熊本空港移転開港(1971)、さらにこの隆起扇状地上の西端をほぼ南北に走る九州自動車道の開通(1971、一部)前までは、畑作主体の農村であったが、これらの基盤整備が契機となってテクノポリス圏域(1984)に繰り込まれて以降は、県下では先端産業の立地の集中する地区の一つとなっている。また、熊本市街地から東進する宅地化の影響も強く、農・工・住の調和のとれた土地利用が強く求められている。

[山口守人]

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