言語処理系(読み)げんごしょりけい(英語表記)language processor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「言語処理系」の意味・わかりやすい解説

言語処理系
げんごしょりけい
language processor

人が理解できるプログラム言語で書かれたプログラムコンピュータで実行させるために必要な処理をするソフトウェア言語プロセッサともいう。言語処理系を大きく分ければ,人が理解できるプログラムをコンピュータでの処理に適したプログラムに変換する変換系と,コンピュータに処理させて処理結果を出力させる実行系からなる。プログラム言語は,人が使うことばに近いものを高水準言語(→高級言語)といい,0と 1しか認識しないコンピュータに処理しやすいものを低水準言語(→機械語)という。コンピュータが高水準言語で書かれたプログラムを処理するためには,プログラムに登場する単語を解析する字句解析文法(構文規則)にのっとってどのようにつながっているかを調べる構文解析変数の使い方などプログラムに意味的な誤りがないかを調べる意味解析という処理を行なう。高水準言語で書かれたプログラム全体を低水準言語のプログラムにいったん翻訳して,それから実行させる処理系をコンパイラという。一方,高水準言語で書かれたプログラムを順を追ってひとつひとつ解釈し実行させる処理系をインタープリタという。具体的なプログラムを開発している間は,部分的にも解釈実行が可能なインタープリタが適するが,いったんプログラムが完成すると能率的に実行できるコンパイラが適している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android