言止(読み)いいやむ

精選版 日本国語大辞典 「言止」の意味・読み・例文・類語

いい‐や・む いひ‥【言止】

[1] 〘他マ四〙
① 話を中止する。言いかけて止める。口をつぐむ。
※枕(10C終)一四三「下(しも)よりまゐる見てはふといひやみ、放(はな)ち出でたるけしきなるが」
② 言い交わしていた関係を断つ。夫婦の縁を切る。
大和(947‐957頃)御巫本附載「この男の、ものなどいひけるがいひやみにけるぞ」
[2] 〘他マ下二〙 (一)に同じ。〔文明本節用集(室町中)〕

こと‐や・む【言止】

〘自マ下二〙
① 言いやめる。ものを言うのをやめる。
延喜式(927)祝詞「語問ひし磐根樹の立ち・草の片葉(かきは)も語止めて」
音楽演奏をやめる。
源氏(1001‐14頃)橋姫「みな、ことやめ給ひては、いと本意なからむ」

いい‐さ・す いひ‥【言止】

〘他サ五(四)〙 言いかけてやめる。話を中途で切る。
伊勢物語(10C前)八六「若き男、若き女を相言へりけり、〈略〉つつみて、いひさして、やみにけり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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