言上(読み)いいあげる

精選版 日本国語大辞典 「言上」の意味・読み・例文・類語

いい‐あ・げる いひ‥【言上】

〘他ガ下一〙 いひあ・ぐ 〘他ガ下二〙
① 発言する。また、貴人に申し上げる。
※栄花(1028‐92頃)玉の飾「玉を召しに遣したれば、京の家に奉るべき由いひあげたれば、参らすとて」
大声で言う。声を高めて申し述べる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ 取り立てて言う。数えあげて言う。
史記抄(1477)一一「我が衡の道をたてうとて、蘇秦が短を云あけたぞ」

ごん‐じょう ‥ジャウ【言上】

〘名〙 目上の人に述べること。申し上げること。
菅家文草(900頃)三・路遇白頭翁「雖旱災言上、雖疫死哀憐
源平盛衰記(14C前)三二「軍士等の申し状を以て、言上(ゴンジャウ)する計り也」 〔宋書‐顔師伯伝〕

いい‐あが・る いひ‥【言上】

〘自ラ四〙 話しているうちに興奮して、言葉が激しくなる。また、自分主張を言い続ける。言いつのる。言いのぼる。
落窪(10C後)二「やがてただいひにいひあがりて、車のとこしばりをなん切りて侍りける」

いい‐のぼ・る いひ‥【言上】

〘自ラ四〙 =いいあがる(言上)
評判記色道大鏡(1678)一四「おとこ面目なけれど、いひのぼりつつ、うけひきたまはぬからは」

いい‐のぼ・す いひ‥【言上】

〘他サ下二〙 都へ便りなどをやる。
石山本願寺日記‐証如上人日記・天文五年(1536)八月一二日「百疋のぼせ候と、国より云のぼせ候へども」

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デジタル大辞泉 「言上」の意味・読み・例文・類語

ごん‐じょう〔‐ジヤウ〕【言上】

[名](スル)目上の人に申し上げること。申し述べること。「御礼言上する」
[類語]言う話すしゃべる語る述べる発言する口を利く口に出す口にする吐く漏らす口走る抜かすほざくうそぶく言い出すしゃべくる物言う伝える告げる物語る打ち明ける明かす説明する述懐する告白する口外こうがいする他言たごんする言い掛ける言い始める言い話し込む話しかける口に上る口の端に掛かる口を開く口を切る申し述べる(尊敬)おっしゃる仰せられるのたま謙譲申し上げる申す

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普及版 字通 「言上」の読み・字形・画数・意味

【言上】げんじよう・ごんじよう

申し上げる。

字通「言」の項目を見る

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