解散請求(読み)かいさんせいきゅう

精選版 日本国語大辞典 「解散請求」の意味・読み・例文・類語

かいさん‐せいきゅう ‥セイキウ【解散請求】

〘名〙 地方公共団体住民が、一定の手続きで、地方議会解散を直接に請求すること。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「解散請求」の意味・読み・例文・類語

かいさん‐せいきゅう〔‐セイキウ〕【解散請求】

地方自治法の認める直接請求一種地方公共団体議会が住民の意思に反するとき、議会の解散を直接に請求すること。議員解職請求とは別にこれを認める。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「解散請求」の意味・わかりやすい解説

解散請求
かいさんせいきゅう

地方自治法上の直接請求の一種で、議会が全体として住民の意思に反するとき、議員の選び直しとして、任期中の議会の解散を住民が請求する制度で、リコール制度の一つ。個別議員の解職請求とは別に用意されている。

 選挙権者の3分の1以上の署名が集まった場合に解散の当否が選挙権者全体の投票に付され、その過半数が解散に同意したとき、議会は解散される(地方自治法76~79条)。署名数の要件については、選挙権者総数が40万を超える地方公共団体については、その超えた数について緩和を図る措置が、2002年(平成14)および2013年の法改正によりとられている(40万を超え80万以下の場合は40万を超える数に6分の1を乗じて得た数と40万に3分の1を乗じて得た数とを合算して得た数、80万を超える場合には80万を超える数に8分の1を乗じて得られた数と、40万に6分の1を乗じて得た数、および40万に3分の1を乗じて得た数とを合算する形で署名数が決定される。76条1項)。

[北見宏介 2022年5月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「解散請求」の意味・わかりやすい解説

解散請求【かいさんせいきゅう】

直接請求の一種。地方自治法は,住民が直接に地方公共団体の議会をコントロールする方法として,有権者総数の1/3以上の連署による議会解散請求権を認めた。この請求があったときは,有権者全員による投票で過半数の同意があれば議会は解散する。→解職請求リコール
→関連項目解散住民投票地方議会連署

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「解散請求」の意味・わかりやすい解説

解散請求
かいさんせいきゅう

直接請求の一つで,普通地方公共団体の議会が住民の意思から遊離しているような場合,住民が議会の解散を請求すること (地方自治法 13条1項) 。リコールの一種。住民の意思に反する議会の行動を抑止するための一つの重要な制度である。解散請求は,選挙権者の総数の3分の1以上の者の連署をもって,その代表者からその普通地方公共団体の選挙管理委員会に対してなされる。この請求があったとき,選挙管理委員会はその要旨を公表し,さらに選挙人の投票にこれを付さなければならず (76条) ,投票において過半数の同意があったとき,議会は解散する (78条) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の解散請求の言及

【解散】より


[地方議会の解散]
 次の三つの場合がある。(1)選挙権者総数の1/3以上の連署で解散請求があったとき,解散投票に付され,その過半数の同意があったとき,議会は解散する(地方自治法76~79条)。なお,国会にはこの解散請求権制度はない。…

※「解散請求」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android