普及版 字通 「觜(漢字)」の読み・字形・画数・意味
觜
12画
[字訓] けづの・くちばし
[説文解字]
[字形] 形声
声符は此(し)。此に細小なるものの意がある。〔説文〕四下に「鴟の頭上の角觜なり」とあって、梟(ふくろう)の毛角をいうとし、「一に曰ふ、觜(しけい)(くじき)なり」という。また嘴(くちばし)の意にも用いる。鼻まがりを觜鼻という。
[訓義]
1. けづの、毛角。
2. 角のとがった先。
3. くちばし。
4. に通じ、みずわた。
5. とろき、二十八宿の一。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕觜 久知波之(くちばし) 〔和名抄〕觜 久知波之(くちばし) 〔立〕觜 クチハシ・コハシ・トリノハシ 〔字鏡集〕觜 サトル・コハシ・スクフ・カクル・ツイバム・クチハシ
[語系]
觜・嘴tziueは同声。嘴は後起の字で觜の繁文。鳥啄の字を別にに作ることもあるが、此・朿はともに声で、細くとがったものの意がある。觜が正字。鳥啄は角の形に近い。
[熟語]
觜角▶・觜距▶・觜▶・觜臉▶・觜爪▶・觜頭▶・觜鼻▶・觜吻▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報