角角(読み)かどかどしい

精選版 日本国語大辞典 「角角」の意味・読み・例文・類語

かどかど‐し・い【角角】

〘形口〙 かどかどし 〘形シク〙
① 物がかどだっている。かどが多い。かどばっている。
※行宗集(1140頃)「山椒(はじかみ)のめはかどかどしき気のしたるとありしかば」
性格が円満でなくかどだっている。とげとげしい。圭角が多い。
源氏(1001‐14頃)桐壺「いとおしたち、かどかどしき所ものし給ふ御方にて」
※隣の嫁(1908)〈伊藤左千夫〉二「女としては体がたくまし過ぎるけれど、さりとて決して角々(カドカド)しい訳ではない」
善悪をはっきりさせ、それに対する態度がきっぱりしている。
※名語記(1275)一〇「かどかどしといへる如何。答、かどは廉也。善悪をわきまへ賞罸ある躰の事也」
④ 堂々としている。威厳がある。〔改正増補和英語林集成(1886)〕
かどかどし‐げ
〘形動〙
かどかどし‐さ
〘名〙

かど‐かど【角角】

〘名〙
① あちこちのかど。すみずみ。はしばし。
② (━する) 物がかどだっていること。また、人の性格や態度、表現などがおだやかでなくかどだっていること。
伸子(1924‐26)〈宮本百合子〉五「その言葉が何だか角々(カドカド)して、相手を傷けるやうに感じられた」

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デジタル大辞泉 「角角」の意味・読み・例文・類語

かど‐かど【角角】

[名](スル)
あちこちの角。すみずみ。「町の角角に見張りを立てる」
角立っていること。
「その言葉が何だか―して」〈宮本伸子

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「角角」の読み・字形・画数・意味

【角角】かくかく

小四角のくぎり。唐・杜牧〔郡斎独酌〕詩 東南は我が見る 北は幽を計るべし 中畫は一國 角角として棋布のごとく方(なら)ぶ

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