親権後見統一論(読み)しんけんこうけんとういつろん

世界大百科事典(旧版)内の親権後見統一論の言及

【後見】より


[親権と未成年後見との関係]
 学者のなかには,未成年者の保護のための制度が,現行法では親権と後見とに分かれているのを,一本に統一しようとする考え方がある。つまり,未成年者の保護にあたる者を,親であれそうでない者であれ,これを後見人と呼ぼうとするものである(親権後見統一論)。この議論は,親権という言葉が親の子を支配する権利であるような感じを与えることを避け,子の立場を中心として論じようとする点で意味があるが,この立場に立つ人も,多くは親が後見人になる場合には,後見監督をあまり働かさないことにすべきだとしているから,実質的には現行制度と大差がない。…

※「親権後見統一論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」