普及版 字通 「親(漢字)」の読み・字形・画数・意味
親
常用漢字 16画
[字訓] おや・したしむ・みずから
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 会意
辛(しん)+木+見。神事に用いる木をえらぶために辛(針)をうち、切り出した木を新という。その木で新しく神位を作り、拝することを親という。〔説文〕八下に「至るなり」とし、また宀(べん)部の字条七下にも「至るなり」とあって同訓。は新しい位を中に拝する形で、金文には親をに作ることがある。父母の意に用いるのは、新しい位が父母であることが多いからであろう。その限定的な用義である。すべて中に新しい位を拝するのは、親しい関係の者であるから、親愛の意となり、また自らする意に用いる。
[訓義]
1. おや、父母、みうち。
2. したしむ、したしい、ちかい、ちかしい、よしみ。
3. み、みずから、したしく。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕親 シタシ・チカシ・ミヅカラ・ウツクシブ・マノアタリ・ムツマジ・ムカフ・ハハオヤ 〔字鏡集〕親 ミ・ウツクシミ・ヲヤ・ミヅカラ・イタル・シタシ・ホドコス・ムツマジ・チカシ・ウツクシク・ウツクシビ・ムカフ・ハハ・マノアタリ
[語系]
親・tsien、新sienは声義近く、新しい位の人は親近の関係者である。親・を〔説文〕に両字とするが、ともに金文にみえ、繁簡の字である。
[熟語]
親▶・親愛▶・親渥▶・親懿▶・親委▶・親倚▶・親姻▶・親衛▶・親閲▶・親縁▶・親家▶・親串▶・親▶・親貴▶・親鞫▶・親旧▶・親近▶・親遇▶・親軍▶・親兄▶・親敬▶・親迎▶・親眷▶・親故▶・親厚▶・親狎▶・親倖▶・親候▶・親交▶・親好▶・親幸▶・親裁▶・親蚕▶・親讚▶・親慈▶・親識▶・親▶・親炙▶・親者▶・親受▶・親従▶・親習▶・親書▶・親署▶・親情▶・親醸▶・親親▶・親臣▶・親信▶・親征▶・親政▶・親戚▶・親切▶・親接▶・親餞▶・親善▶・親疎▶・親▶・親総▶・親属▶・親族▶・親知▶・親智▶・親▶・親弟▶・親逖▶・親展▶・親睹▶・親土▶・親等▶・親任▶・親拝▶・親比▶・親筆▶・親▶・親表▶・親賓▶・親附▶・親父▶・親扶▶・親兵▶・親嬖▶・親母▶・親朋▶・親睦▶・親密▶・親民▶・親友▶・親与▶・親要▶・親頼▶・親覧▶・親▶・親臨▶・親類▶・親和▶
[下接語]
安親・懿親・姻親・家親・貴親・躬親・近親・君親・顕親・厳親・功親・婚親・懇親・至親・自親・侍親・慈親・周親・習親・従親・辱親・仁親・宗親・内親・肉親・背親・睦親・密親・養親・六親・両親・老親・和親
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報