見参に入る（読み）げんざんにいる

精選版 日本国語大辞典

げんざん【見参】 に 入(い)る

[一] (「入る」は、自動詞四段活用) 高貴の人に面会する。お目にかかる。拝謁する。

※発心集（1216頃か）六「御神楽などの次(ついで)に希に見参(ゲンザン)に入るばかりなれば」

[二] (「入る」は他動詞下二段活用) 高貴の人に対面させる。また、物を高貴の人に見せる。御覧に入れる。お目にかける。

※平家（１３Ｃ前）二「御門より給はりたりける旗を、〈略〉今取出して御門のげむざんにいれたりければ、きみも臣も感嘆なのめならず」

げざん【見参】 に 入(い)る

＝げんざん（見参）に入る

※源氏（1001‐14頃）蜻蛉「大方にはまいりながら、この御方のげざむにいることの難く侍れば」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

見参げんざんに入い・る

（「入る」が四段活用の場合）貴人に対面する。お目にかかる。
「法皇の―・らばや」〈平家・四〉
（「入る」が下二段活用の場合）貴人に対面させる。お目にかける。
「頸をば判官の―・れんとて取りてゆく」〈平家・一一〉

出典　小学館