西桑津庄(読み)にしくわつのしよう

日本歴史地名大系 「西桑津庄」の解説

西桑津庄
にしくわつのしよう

猪名いな川左岸の現西桑津にしくわづを遺称とし、同地辺りに展開した庄園。安貞元年(一二二七)一二月二九日の藤原守宗田地売券・藤原光末売券(勝尾寺文書)などに「摂津国豊嶋北条西桑津新庄」とあり、それぞれ田一段の永作手(万雑公事は売手の負担)が二貫文で僧慶春に売られているが、これらの田は一三条一里三二坪・同条二里一坪にあり、現西桑津にあたると考えられる。永仁二年(一二九四)一二月一四日の藤原景政等連署田地寄進状(多田神社文書)によると、景政は成道寺に寄進したなか村と「西桑津ヒカイ本二反」の田から得られる加地子米五斗を、毎月一五日法華読誦・四八巻転読の僧膳供料として多田ただ神社(現川西市)に寄進している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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