褊綴・褊裰(読み)へんとつ

精選版 日本国語大辞典 「褊綴・褊裰」の意味・読み・例文・類語

へん‐とつ【褊綴・褊裰】

〘名〙 (「とつ」は「綴」「裰」の慣用音) 法衣一種。ともに僧服である偏衫(へんさん)直綴(じきとつ)とを折衷して、十徳のように製した衣。主に空也宗の鉢叩の法衣であったが、江戸時代には羽織として医師俗人の剃髪者などが着用した。へんてつ。〔文明本節用集(室町中)〕
狂歌古今夷曲集(1666)一〇「よわみなくかたしないしな禅門はまだ幾年かへんとつをきん

へん‐てつ【褊綴・褊裰】

日葡辞書(1603‐04)「Fentet(ヘンテツ)〈訳〉世俗僧が着用するドウフクの一種」
談義本銭湯新話(1754)二「褊綴(ヘンテツ)着た老法師

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android