装丁師(読み)そうていし

世界大百科事典(旧版)内の装丁師の言及

【製本工】より


[ヨーロッパ]
 書物が主として修道院の写本工房で手写されていた時代には,装本も修道院内部において,修道士により行われるのが通例であった。しかし,12世紀ごろより,いわゆる〈世俗化の時代〉に入り,写本の生産が修道院から世俗の写字生の手に移るに従って,専門職としての装丁師(製本工)が出現する。羊皮紙を用いた当時の写本は,きわめて高価なものであったから,その保存のための装丁も豪華なものが多く,装丁師は一種の工芸家として,高く評価されていた。…

※「装丁師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」