衣笠山(読み)きぬがさやま

精選版 日本国語大辞典 「衣笠山」の意味・読み・例文・類語

きぬがさ‐やま【衣笠山】

京都市市街地の北西方にある山。東側のふもとに金閣寺西側のふもとに龍安寺がある。標高二〇一メートル。絹笠山。衣掛山歌枕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「衣笠山」の意味・読み・例文・類語

きぬがさ‐やま【衣笠山】

京都市街の北西部にある山。標高201メートル。山麓金閣寺等持院竜安寺などがある。衣掛山。[歌枕]

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「衣笠山」の解説

衣笠山
きぬがさやま

北山の一部をなし、標高二〇〇・六メートル。絹掛山とも書いた。「山州名跡志」は「真如寺ノ西、等持院ノ後山也、一説ニ絹掛山、所以ハ寛平法皇御室炎天深雪眺望ヲたくみ玉ヒ、此峰ニ白絹ヲ掛サセ玉フ故也ト」と、寛平法皇(宇多法皇)が山に絹をかけたとする地名伝承を載せる。古代は葬送地で遺骸障屏する絹掛・衣笠など布帛の名が山名となった説、山形が絹張りの長柄の傘、すなわち衣笠に似ていることによるとの説もある。

京都の代表的な葬送地の一つで、「日本紀略」寛弘二年(一〇〇五)七月一八日条に、「絹笠岳御霊会也、去年広隆寺別当松興造小屋於門外移也、而依霊託内匠寮、仍今日奉祭也」とあり、死者の霊を鎮めるための御霊会が修されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「衣笠山」の意味・わかりやすい解説

衣笠山
きぬがさやま

京都府京都市の市街地北西部にある小さな山。標高 201m。北区右京区境界に位置する。古生層からなり,なだらかで松林が美しい。南麓に堂本美術館(→堂本印象),立命館大学,等持院,西麓龍安寺がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「衣笠山」の意味・わかりやすい解説

衣笠山
きぬがさやま

京都市街の北西部にある小丘。北区の西端にあり、笠を伏せたような山容で、松の木に覆われる。標高201メートル。付近一帯は景勝の地で、山麓(さんろく)には金閣寺をはじめ、等持院、龍安寺(りょうあんじ)、立命館大学などがあり、また高級住宅地をなしている。

織田武雄

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android