精選版 日本国語大辞典 「行者忍辱」の意味・読み・例文・類語
ぎょうじゃ‐にんにく ギャウジャ‥【行者忍辱】
〘名〙 ユリ科の多年草。本州中部以北の深山で針葉樹林内に生える。高さ四〇~七〇センチメートル。地下に網目状の淡褐色繊維に包まれた、長さ四~六センチメートルぐらいの長楕円形の鱗茎(りんけい)がある。葉は二または三枚で根生し、基部は茎の下部を包み、葉身は長楕円形で長さ二〇~三〇センチメートル。夏、花茎を直立し、頂に白色、または淡紫色の小花を球状に集めてつける。花被は六片で、長さ約六ミリメートル、雄しべは六本で花被より長く、葯(やく)は黄色。ニンニクに似たにおいがあり、行者が鱗茎を食用にするということからこの名がある。ぎょうじゃびる。えいざんにんにく。やまびる。こびる。てんだいびる。ぜんじょうにんにく。漢名、茖葱。〔延宝八年合類節用集(1680)〕
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