行暮(読み)ゆきくれる

精選版 日本国語大辞典 「行暮」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐く・れる【行暮】

〘自ラ下一〙 ゆきく・る 〘自ラ下二〙
① 歩き続けていくうちに、日が暮れる。行く途中で、日が暮れる。
※新古今(1205)春上・八二「思ふどちそこともしらず行暮ぬ花の宿かせ野べのうぐひす〈藤原家隆〉」
② 暮らしの方途が立たなくなる。
変容(1967‐68)〈伊藤整〉七「師匠の女だった歌子が、行き暮れていたときに」

ゆき‐くら・す【行暮】

〘自サ四〙 一日中行き続ける。日が暮れるまで行く。また、旅の途中で日が暮れる。
万葉(8C後)一七・四〇一一「松田江の 浜由伎具良之(ユキグラシ)
土左(935頃)承平五年一月九日「かくゆきくらして、とまりにいたりて」

ゆき‐くれ【行暮】

〘名〙 目的地へ行き着かないうちに、日が暮れてしまうこと。
千五百番歌合(1202‐03頃)九六六番「屋どからむゆくへも見えず久かたのあま河原のゆきくれの空〈藤原家隆〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「行暮」の読み・字形・画数・意味

【行暮】こうぼ

暮年

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