精選版 日本国語大辞典 「行当」の意味・読み・例文・類語
ゆき‐あたり【行当】
〘名〙
① 進んで行って突き当たりそれ以上先に進めなくなること。また、その場所。行きづまり。行きどまり。いきあたり。
② 転じて、さしさわり。
※詞葉新雅(1792)「ユキアタリガアル」
③ ある物事に直面すること。また、その時。ちょうどそのとき。
④ 程度の最もはなはだしいこと。極度。
※二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉下「これ大いなる不了簡の極度(ユキアタリ)」
ゆき‐あた・る【行当】
〘自ラ五(四)〙
① 進んで行って、物に突き当たる。物にぶつかる。いきあたる。
② 物事に直面する。当面する。いきあたる。
※浮世草子・嵐無常物語(1688)下「又買(かい)かかりするも胸筭用すれば、ゆきあたってさのみは違ひなし」
③ 対処すべき方法がなくなって困る。方法に窮する。ゆきづまる。いきあたる。
※虎寛本狂言・惣八(室町末‐近世初)「行当ってほうど迷惑致す所に」
いき‐あたり【行当】
〘名〙
① 進んで行って、つき当たること。また、その場所。行きどまり。ゆきあたり。
② (形動) =いきあたりばったり(行当━)
※四座役者目録(1646‐53)下「惣て、親の五郎次郎から、いきあたりにむさとしたる事のみ打と」
いき‐あた・る【行当】
〘自ラ五(四)〙
① 進んで行って、つき当たる。また、問題などにぶつかる。
※京大本湯山聯句鈔(1504)「推とせうか敲とせうかと案じて入てをりて、人にいきあたりて、しばられたぞ」
② 物事が処理できなくて困る。窮する。
※天理本狂言・人を馬(室町末‐近世初)「今いきあたって、めいわくじゃと云」
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