行幸・御行・御幸(読み)みゆき

精選版 日本国語大辞典 「行幸・御行・御幸」の意味・読み・例文・類語

み‐ゆき【行幸・御行・御幸】

(「み」は接頭語)
[1] 〘名〙
① 行くことを敬っていう語。
万葉(8C後)九・一七四九「彼方(こち)此方(ごち)の 花の盛りに めさずとも かにもかくにも 君が三行(みゆき)は 今にしあるべし」
② 特に、天皇の外出をいう。行幸(ぎょうこう)臨幸。古くは上皇法皇・女院にもいったが、後には御幸(ごこう)と音読して区別した。皇后皇太子には行啓(ぎょうけい)という。
※万葉(8C後)四・五四三「大君の 行幸(みゆき)のまにま」
[2] (行幸) 「源氏物語」第二九帖の名。玉鬘十帖の第八。源氏三六歳の一二月から三七歳の二月まで。冷泉帝の大原野行幸を見物する玉鬘、玉鬘を宮仕えに出そうと企図する源氏、玉鬘が父内大臣に紹介され、やがて裳着が行なわれることなどを描く。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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