行平(読み)ユキヒラ

デジタル大辞泉 「行平」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐ひら【行平/雪平】

厚手の、陶製の深い土鍋取っ手注口つぎくち・ふたが付いており、かゆを煮るのに用いる。在原行平海女あまに潮をくませて塩を焼いた故事にちなむという。現在では、注口つぎくちが付いた金属製の片手鍋のこともいう。ゆきひらなべ。

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食器・調理器具がわかる辞典 「行平」の解説

ゆきひら【行平/雪平】

片手の柄の付いた金属製の打ち出し鍋。ふたはなく、注ぎ口が付くのが一般的。
➁注ぎ口・持ち手・ふたの付いた、急須を大きくしたような形の土鍋。おもにかゆを煮るのに用いる。◆「行平鍋」ともいう。在原行平(ありわらのゆきひら)が海女(あま)に塩を焼かせたという故事から。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「行平」の解説

行平
(通称)
ゆきひら

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
行平磯馴松
初演
元文3.2(京・早雲座)

行平
ゆきひら

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
寛文1.8(江戸・日向太夫座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の行平の言及

【行平鍋】より

…土なべの一種で〈雪平鍋〉とも書く。注ぎ口と取っ手をつけ,ふたのあるなべで,単に行平とも呼ぶ。厚手につくられるので煮たものが冷めにくく,粥をたくには最適である。…

※「行平」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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