衆議判(読み)しゅぎはん

精選版 日本国語大辞典 「衆議判」の意味・読み・例文・類語

しゅぎ‐はん【衆議判】

〘名〙
合議優劣善し悪し採否などを決めること。
浮世草子好色敗毒散(1703)三「まづ今日は初会の事なれば、女郎の物好き重ねて、衆議判(シュギハン)にて極むべし」
歌合で、参加した左右の方人(かたうど)が、互いにその歌の優劣を判定すること。また、その方法
源家長日記(1216‐21頃)「此御歌合和歌所にて衆儀はん也しに、この歌をよみあけたるを、たひたひ詠せさせ給、よろしくよめるよしの御気色なり」

しゅうぎ‐はん【衆議判】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「衆議判」の意味・読み・例文・類語

しゅぎ‐はん【衆議判】

歌合わせで、歌の優劣を判者に任せず、左右の方人かたうどが論議し合って決めること。
合議で優劣・採否などを決めること。
「女郎の物好き、重ねて―にて極むべし」〈浮・敗毒散・三〉

しゅうぎ‐はん【衆議判】

しゅぎはん(衆議判)

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世界大百科事典(旧版)内の衆議判の言及

【句合】より

…作者は個人と多数のときがある。有名俳人に判者を仰ぐ一般的方法以外に,作者が集まり,その議論に従う〈衆議判(しゆぎはん)〉や作者自身が判者となる場合もあり形式は多様である。歌合と同じく,優れた方を勝ち,優劣が決められないときは持(じ)とし,判定の理由を判詞として書くのが一般であるが,これまた多様である。…

※「衆議判」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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