血管運動(読み)けっかんうんどう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「血管運動」の意味・わかりやすい解説

血管運動
けっかんうんどう

血管収縮または血管拡張による血管内径の変化をいう。血管壁には平滑筋があり、その収縮弛緩(しかん)によって血管の内径が変化し、循環調節を行っている。血管平滑筋の緊張は、自律神経からのインパルス神経線維を伝わる活動電位)や血液中の化学成分によって調節されている。血管運動の中枢は延髄網様体にある。血液中の二酸化炭素の増加、酸素欠乏、交感神経興奮等によって血管収縮がおこり、血圧は上昇する。逆に、血液量が増加したときには血管が拡張し、血圧は下降する。

[真島英信]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android