血液像(読み)ケツエキゾウ(英語表記)hemogram

デジタル大辞泉 「血液像」の意味・読み・例文・類語

けつえき‐ぞう〔‐ザウ〕【血液像】

血液中の赤血球白血球血小板などの数・形・大きさ・組織学的所見などのこと。また、白血球百分比を調べることにいう。

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精選版 日本国語大辞典 「血液像」の意味・読み・例文・類語

けつえき‐ぞう ‥ザウ【血液像】

〘名〙 血液中の赤血球、白血球、血小板などの数や形、大きさなどの組織学的所見のこと。白血球については好中球好酸球好塩基球リンパ球の百分比を調べること。

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改訂新版 世界大百科事典 「血液像」の意味・わかりやすい解説

血液像 (けつえきぞう)
hemogram

血液検査によって血液中に含まれる赤血球,白血球,血小板などの血液細胞の数や形態等について調べた結果の総体をいう。すなわち,ヘモグロビンヘマトクリット値赤血球数,白血球数,血小板数などを測定し,さらに血液をスライドガラスに塗抹染色した標本顕微鏡検査によって,赤血球の形状や各種白血球(好中球,好酸球,好塩基球などの顆粒球やリンパ球,単球等)の占める百分率,血小板の形状,異常細胞の出現の有無等を調べる。正常人ではこれらは一定の範囲に保たれているが,種々の病気で血液像に量的・質的な変化が生じるので,これを調べることにより,病気の診断・軽重の判断や経過・予後推測に有用な情報を得ることができる。たとえば,貧血ではヘモグロビン,ヘマトクリット値,赤血球数が低下し,細菌感染では白血球が増加し,また白血病では異常細胞が出現するなどである。このように血液像は検尿等と並んで最も基本的で重要な検査項目といえる。
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百科事典マイペディア 「血液像」の意味・わかりやすい解説

血液像【けつえきぞう】

広義には血球成分の数,大きさ,形,染色性,種類,ヘモグロビン量などの総体を表す語。狭義には,末梢血液塗抹(とまつ)標本中の各種白血球の百分率(ヘモグラム)をいう。正常平均値は好酸球3.0%,好塩基球0.5%,好中球53.5%,リンパ球38.0%,単球5.0%で,各種疾患時に変化を示す。→血液検査

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「血液像」の意味・わかりやすい解説

血液像
けつえきぞう
blood picture

病気の診断に必要な血液検査成績のうち,塗抹標本を顕微鏡検査して,白血球,赤血球,血小板の数,これら血球の大きさ,形の変化,染色異常,有核赤血球,白血球の百分率などを調べたものをいう。

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