蠱物(読み)まじもの

精選版 日本国語大辞典 「蠱物」の意味・読み・例文・類語

まじ‐もの【蠱物】

〘名〙
神霊に祈って、他に災いが及ぶようにすること。まじないをして相手をのろうこと。また、その術。まじわざ。
※西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)七「所有る毒と薬と蠱(マシモノ)と魅(くるほすもの)と厭(おそふもの)と祷(をやすもの)と」
人間をまどわすもの。たぶらかすもの。魔物
※読本・雨月物語(1776)蛇性の婬「これらの蠱物(マジモノ)らを捉んは何の難き事にもあらじ

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「蠱物」の意味・読み・例文・類語

まじ‐もの【×蠱物】

まじないをしてのろうこと。また、その術。まじ。
けものたふし、―する罪」〈祝詞・六月晦大祓〉
人を惑わすもの。魔性のもの。
「これらの―らをとらんは何の難き事にもあらじ」〈読・雨月・蛇性の婬〉

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