朝日日本歴史人物事典 「蠣崎富三郎」の解説
蠣崎富三郎
生年:文久1.3.9(1861.4.18)
明治大正期の陸軍軍人。松前藩(北海道)藩士の3男。明治24(1891)年陸軍大学校卒業後,フランスに留学。帰国後,陸大教官,陸軍戸山学校教官を歴任。兵站は,戦術家の顧慮に値しないとされるなか,日露開戦直前の36年夏ごろから,いわば独仏軍の兵站の翻訳にすぎない日本陸軍兵站を研究し,兵站勤務令などの改正に尽力。日露戦争では第1軍兵站監部参謀長を務めた。しかし,後方輸送業務は計画通りにはゆかなかった。大正3(1914)年中将に進む。<参考文献>大江志乃夫『日露戦争の軍事史的研究』,谷寿夫『機密日露戦史』,参謀本部編『明治三十七,八年秘密日露戦史』
(山村義照)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報