精選版 日本国語大辞典 「螻蛄」の意味・読み・例文・類語
お‐けら【螻蛄】
〘名〙
① 「けら(螻蛄)」の俗称。《季・夏》
② 解雇されること。首。
※高架線(1930)〈横光利一〉「ならねえたって、考えて見な。線が出来りゃ、お前も俺(おら)もおけらぢゃねえか」
④ 馬鹿。間抜け。職人や肉体労働者の間でいう。〔模範新語通語大辞典(1919)〕
けら【螻蛄】
〘名〙 バッタ(直翅)目ケラ科の昆虫。体長約三センチメートルで、黄褐色ないし暗褐色。ややコオロギに似ているが細長い。前あしはモグラの手に似て太く平たいので土を掘るのに適する。地中にトンネルを掘り、ミミズなどを捕食するほか農作物の根を食べる。前ばねは短いが後ばねは長く、灯火にも飛来する。発音器は特に雄に発達し、春秋に土中でジーと鳴き、俗に「ミミズが鳴く」といわれる。日本各地の他、東洋熱帯、オーストラリア、アフリカなどに広く分布する。おけら。《季・夏》
▼けら鳴く《季・秋》 〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
ろう‐こ【螻蛄】
〘名〙 「けら(螻蛄)」の漢名。〔色葉字類抄(1177‐81)〕 〔古詩十九首‐其一六〕
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