(読み)ミズチ

デジタル大辞泉 「蛟」の意味・読み・例文・類語

み‐ず‐ち〔‐づ‐〕【×蛟/×虬/×虯/×螭】

《古くは「みつち」。「み」は水、「つ」は「の」、「ち」は霊の意》想像上動物。蛇に似て長く、角と4本の足がある。水中にすみ、毒気を吐いて人を害するという。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「蛟」の意味・わかりやすい解説


みずち

水中に住むという妖怪(ようかい)。蛇に似て、四足があるという想像上の動物。蛟竜、虯とも書き、「ほら」ともいう。大きさなどの伝聞は正確でなく、長さ七丈九尺(約24メートル)余りとか、一丈(約3メートル)余りなどという。毒気を吐いて人に害を与えるともいうが、大雨を降らすなどの伝承が多く、水神もしくは水神の使わしめと考えられてきた。河童(かっぱ)のことをメドチ、ミッツドンなどとよぶ地方があるのは、水神が零落して妖怪となった河童に、蛟の名をつけたものである。

[井之口章次]

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動植物名よみかた辞典 普及版 「蛟」の解説

蛟 (ミズチ)

動物。水中に住むという妖怪

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