カ、アブ、ブユなどを防ぐための手段。また、長虫(ヘビ)その他の害を防ぐ呪法(じゅほう)。実用的なほうは、野山に働く人が腰に提げるもので、藁(わら)、綿くず、ぼろ布などを竹筒や空き缶に入れて火をつけ、少しずつ煙の出るようにしたもので、蚊火(かび)、カッコ、カンコ、火ぼてなどという。屋内では、ヨモギ、ジョチュウギク(除虫菊)、ミカンの皮などを干したものを燃やした。これが発展して蚊取り線香となる。蚊帳(かや)も広く用いられた。呪的な手段のほうは、各地の社寺で虫除けの護符を発行するほか、小(こ)正月の「とんど」の灰を家の周りにまくと長虫除けになるとか、4月8日に「千早(ちはや)ぶる卯月八日(うづきようか)は吉日よ、かみさげ虫を成敗(せいばい)ぞする」と紙に書いて貼(は)っておくと、虫除けのまじないになるとかいう。
[井之口章次]
敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...
4/12 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 デジタル大辞泉を更新
4/12 デジタル大辞泉プラスを更新
3/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
2/13 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新