虫籠(読み)むしこ

精選版 日本国語大辞典 「虫籠」の意味・読み・例文・類語

むし‐こ【虫籠】

〘名〙
① =むしかご(虫籠)《季・秋》
中右記‐嘉保二年(1095)八月一二日「取虫入小籠、相具月前帰参、于時御中宮御方、進虫籠
御湯殿上日記‐明応六年(1497)八月二三日「入ゑとのの御かつしきより見ことなるむしこまいる」
浮世草子好色一代男(1682)七「彌七栟櫚箒(しゅろぼうき)に四手切てむしこよりにょっと出せば」

むし‐かご【虫籠】

〘名〙 松虫・鈴虫・蛍などを飼うのに用いる、竹などで作った小さな籠。虫屋。虫の籠(こ)。むしこ。《季・秋》
※俳諧・春泥句集(1777)秋「虫籠の総角さめぬ致仕の君」

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デジタル大辞泉 「虫籠」の意味・読み・例文・類語

むし‐こ【虫籠】

かご 秋》「乾きたる―の草やあら無沙汰/召波
虫籠窓むしこまど」の略。
源右衛門―より手を出だし」〈浄・堀川波鼓

むし‐かご【虫籠】

スズムシホタルなどの虫を飼っておく小さなかご。むしこ。 秋》「―に酒吹きたかり誕生日/桂郎」

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普及版 字通 「虫籠」の読み・字形・画数・意味

【虫籠】ちゆうろう

虫かご。〔鶴林玉露、丙六、画馬〕曾雲無疑、工(たく)みに蟲を畫(ゑが)く。~曰く、某少時より蟲を取り、籠して之れを、晝夜を窮むるも厭(あ)かず。其のの完からざるをれ、復(ま)た地のに就きて之れをる。是(ここ)に於て始めて其の天を得と。

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