虫媒(読み)チュウバイ

デジタル大辞泉 「虫媒」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐ばい【虫媒】

植物花粉昆虫が運び、受粉を媒介すること。進化上、風媒より新しいとされる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の虫媒の言及

【花粉】より

…厚くて丈夫な花粉の外膜は,雄性配偶体を乾燥から保護し,受精のために花粉がめしべまで安全に運ばれる上で重要な役割を果たしている。花粉の運ばれ方(送粉方法)には風による風媒,昆虫や他の動物による虫媒・動物媒,水による水媒がある。風媒花粉はその生産量が多く(多いものでは,マツ類では1花あたり100万粒をこえる),外膜にはふつう著しい突起や粘着物がなく,散布範囲が広い。…

【受粉】より

…大量の花粉を産出して空気中に放散するので,人の鼻孔などに入ってアレルギー性疾患である花粉病の原因になったりする。動物によって花粉が媒介されるものを動物媒というが,コウモリ媒,カタツムリ媒のように特殊な生物によるものや,いくつかの種による鳥媒など多少珍しいものもあるが,圧倒的に多いのはいろいろの昆虫によって媒介される虫媒である。受粉に関与する昆虫にはさまざまのものがあり,古くから虫媒花と昆虫の関係についてはよく観察されている。…

【虫媒花】より

…ふつう,よく目だつきれいな花被をもち,蜜腺が発達し,強いにおいをもつなどの性質がみられる。風媒花より進化したものといわれるが,虫媒がいつごろ始まったかは明らかにされていない。花の構造だけから類推すると,被子植物が進化してきたのとほとんど同時に虫媒も行われるようになったのであろう。…

※「虫媒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」