虎嘯けば風騒ぐ(読み)とらうそぶけばかぜさわぐ

精選版 日本国語大辞典 「虎嘯けば風騒ぐ」の意味・読み・例文・類語

とら【虎】 嘯(うそぶ)けば風(かぜ)=騒(さわ)ぐ[=生(しょう)ず]

虎がほえれば、風が吹き起こる。英雄がひとたび立てば、天下風雲を巻き起こすことのたとえ。また、寅(とら)の刻(午前四時頃)になると、必ず風が出るものである、という俗説も信じられた。「龍吟ずれば雲起こり、虎嘯けば風起こる」と対にもいう。〔彌勒上生経賛平安初期点(850頃)〕
御伽草子弁慶物語(室町時代小説集所収)(室町末)「龍吟ずれば雲起り、とらうそむけばかぜさわぐ。かかるためしあるにより、武蔵坊弁慶がゐたる所にいさかひのなきことはなし」 〔王褒‐聖主得賢臣頌〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android