虎は死して皮を残し、人は死して名を残す(読み)とらはししてかわをのこし、ひとはししてなをのこす

故事成語を知る辞典 の解説

虎は死して皮を残し、人は死して名を残す

人は、死んだ後に名声が残るような生き方をすべきである、ということ。

[使用例] 生田春月の遺書は、やりびても名は錆びぬ。虎は死して皮を残し、詩人は死して名を残すというのであった[萩原朔太郎*絶望の逃走|1935]

[由来] 「新五代史おうげんしょう伝」に出て来る話から。九~一〇世紀、唐王朝が滅びる前後の時代の中国の武将、王彦章は、教養はありませんでしたが、人柄は誠実でした。「ひょうは死して皮をとどめ、人は死して名を留む(ヒョウ死後、美しい毛皮を遺すように、人は死後、立派な名前が長く残るようでありたい)」と、口癖のように言っていたそうです。

〔異形〕豹は死して皮を留め、人は死して名を留む。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

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