藤前干潟(読み)フジマエヒガタ

デジタル大辞泉 「藤前干潟」の意味・読み・例文・類語

ふじまえ‐ひがた〔ふぢまへ‐〕【藤前干潟】

愛知県名古屋市南部にある干潟伊勢湾に流れ込む日光川庄内川しん川の河口に位置する。名古屋港の中に残された干潟で、毎年シギ・チドリなど2万羽以上が飛来する渡り鳥の中継地。面積3.23平方キロメートル。平成14年(2002)ラムサール条約に登録された。

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百科事典マイペディア 「藤前干潟」の意味・わかりやすい解説

藤前干潟【ふじまえひがた】

愛知県名古屋市港区と飛島村の境界付近,庄内川と新川・日光川が伊勢湾に注ぎ込む河口近くに広がる干潟。名古屋市に近接する湾岸は開発による埋め立てが進んで自然海岸が激減し,ここでも市の廃棄物処分埋立地の計画が持ち上がったが,1999年に市はこれを撤回し干潟が今も維持されている。ハマシギダイゼンなどの渡り鳥の重要な中継地で,確認できる個体数は年2万羽ともいわれ,観察館やビジターセンターが設けられている。2002年11月,ラムサール条約登録湿地となる。あおなみ線の野跡駅から徒歩約500m。
→関連項目名古屋[市]港[区]ラムサール条約

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「藤前干潟」の意味・わかりやすい解説

藤前干潟
ふじまえひがた

愛知県西部,伊勢湾最奥の庄内川,新川,日光川河口部に広がる干潟名古屋市港区と飛島村にまたがる。北半球南半球を行き来する渡り鳥の中継地として重要な役割を果たし,特にシギチドリ類の飛来数は日本最大規模。伊勢湾にはかつて広大な干潟が存在したが,埋め立てや干拓により大部分消失。藤前干潟でも名古屋市のごみ埋め立て処分場建設が計画されたが,1999年市民団体の反対により計画が撤回された。2002年に河口部 3.23km2が国指定鳥獣保護区特別保護地区に指定され,同 2002年ラムサール条約に登録された。

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事典 日本の地域遺産 「藤前干潟」の解説

藤前干潟

(愛知県名古屋市港区;愛知県海部郡飛島村)
ラムサール条約湿地」指定の地域遺産。
河口干潟、シギ・チドリ渡来地。国指定藤前干潟鳥獣保護区、藤前干潟特別保護地区

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