薬歴管理指導料(読み)やくれきかんりしどうりょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「薬歴管理指導料」の意味・わかりやすい解説

薬歴管理指導料
やくれきかんりしどうりょう

薬剤師が患者に対して適切に服薬指導などを行った場合に支払われる診療報酬の一部。薬歴とは、薬剤師によって患者ごとに作成される薬剤服用歴のことで、これをもとに薬剤師が薬剤に関する情報を患者に提供し指導を行ったときに、処方箋(せん)の受付1回につき決められた保険点数の薬歴管理指導料(薬剤服用歴管理指導料)が算定される。具体的には、薬の名前や飲み方、効果や副作用および相互作用(飲みあわせ)についての説明、服薬状況などを把握したうえでの薬剤服用歴の記録と服薬指導、これまでに処方された薬のうち服用していない残薬の確認、後発医薬品ジェネリック医薬品)がある場合はその価格の提示、などである。これらの指導やおくすり手帳による情報の提供などすべてを満たした場合に、41点の薬歴管理指導料が算定される。また麻薬を調剤した際に、服薬や保管状況および副作用の有無などについて患者に確認し指導を行った場合は、22点が加算される。さらに薬剤服用歴をチェックした結果、重複処方または薬物相互作用(薬の飲みあわせ)を防ぐために、処方箋を交付した保険医に照会を行った場合も点数が加算される。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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