薬徴(読み)やくちょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「薬徴」の意味・わかりやすい解説

薬徴
やくちょう

江戸時代の薬書。1771年(明和8)に吉益東洞(よしますとうどう)が著した。彼は古方派医者で実践家であり、本書自ら治験に基づいて書いた。収載薬物数は53種、薬効などは『傷寒論』に基づいており、従来の中国本草の説は排斥されている。著者の没後、1784年(天明4)刊。

[難波恒雄・御影雅幸]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android