薫大将(読み)かおるだいしょう

精選版 日本国語大辞典 「薫大将」の意味・読み・例文・類語

かおる‐だいしょう かをるダイシャウ【薫大将】

源氏物語」の宇治十帖主人公の一人。源氏の二男とされるが実は源氏の妻である女三宮が、柏木(かしわぎ)と通じて産んだ子。物語の中では、「まめ人」として描かれる。宇治八宮の大君を慕うがとげられず、さらにその異母妹浮舟を愛するが、積極的な匂宮(におうみや)も浮舟と関係をもったため、悲恋に終わる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「薫大将」の意味・読み・例文・類語

かおる‐だいしょう〔かをるダイシヤウ〕【薫大将】

源氏物語宇治十帖に登場する人物表向き光源氏の子で、実は女三の宮柏木の子。匂宮と、浮舟への恋を争い悲恋に終わる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「薫大将」の意味・わかりやすい解説

薫大将
かおるたいしょう

『源氏物語』の「宇治十帖」の主人公。光源氏の子。実は源氏の妻の女三の宮と柏木右衛門督との不義の子。思慮深く,仏教に心を寄せるが恋愛に失敗する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android