薄紅梅(読み)ウスコウバイ

デジタル大辞泉 「薄紅梅」の意味・読み・例文・類語

うす‐こうばい【薄紅梅】

花が淡紅色紅梅 春》
1の花に似た色。とき色
織り色の名。縦糸薄紫横糸薄紅
かさねの色目の名。表裏とも薄い紅梅色、または表は薄紅、裏は紫。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「薄紅梅」の意味・読み・例文・類語

うす‐こうばい【薄紅梅】

〘名〙
① 紅梅の一種。花の色の薄いもの。《季・春》
徒然草(1331頃)一三九「梅は白き、うす紅梅」
② ①の花のような色。とき色。
※枕(10C終)一八四「御手のはつかに見ゆるが、いみじうにほひたるうすこうばいなるは、かぎりなくめでたしと」
③ 織り色、襲(かさね)色目。織り色は紅梅の薄いもの。襲の色目は裏表ともに、紅梅の薄いもの。
源氏(1001‐14頃)竹河「うすこうばいに、さくら色にて、〈略〉たをたをとたゆみ」
④ 江戸時代の高級タバコの名。
洒落本・大劇場世界の幕なし(1782)序「薄紅梅(ウスコウバイ)の折詰より、一山五文の橋づめ迄、吸ふて不見れば、風味も不知」
⑤ 香木の名。分類は伽羅(きゃら)
⑥ 魚「うぐい(鯎)」の異名。〔語彙(1871‐84)〕

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