薄情(読み)うすなさけ

精選版 日本国語大辞典 「薄情」の意味・読み・例文・類語

うす‐なさけ【薄情】

〘名〙 受ける側にとって、長続きがしないで、失われることが惜しまれるような情愛をいう。なまなかの愛情。はかない愛情。あだなさけ。〔文明本節用集(室町中)〕
※俳諧・犬子集(1633)一一「兎角なにはのうらみある人 芦づつのうすなさけこそうるさけれ〈重頼〉」

はく‐じょう ‥ジャウ【薄情】

〘名〙 (形動) 義理人情にうすいこと。愛情に乏しいこと。親しみや思いやりの気持が少ないこと。また、そのさま。〔文明本節用集(室町中)〕
洒落本・郭中掃除雑編(1777)「禿達から薄情(ハクジャウ)土地にそだち」

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デジタル大辞泉 「薄情」の意味・読み・例文・類語

はく‐じょう〔‐ジヤウ〕【薄情】

[名・形動]人情に薄いこと。思いやりの気持ちがないこと。また、そのさま。「薄情なしうち」「薄情者」
[派生]はくじょうさ[名]
[類語]冷たい冷ややか冷淡不人情非人情無情非情冷酷冷血酷薄クール無慈悲心無い血も涙も無い

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普及版 字通 「薄情」の読み・字形・画数・意味

【薄情】はくじよう(じやう)

思いつめる、また、人情がうすい。宋・陸游〔雨中懐を遣(や)る、二首、一〕詩 死に抵(いた)るの愁ひは千斛(せんこく)の酒に禁(とど)め の雨は一

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デジタル大辞泉プラス 「薄情」の解説

薄情

絲山秋子長編小説。地方都市に住む青年内面を描く。2015年刊。第52回谷崎潤一郎賞受賞。

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