薄ぼんやり(読み)うすぼんやり

精選版 日本国語大辞典 「薄ぼんやり」の意味・読み・例文・類語

うす‐ぼんやり【薄ぼんやり】

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 物の輪郭事柄印象などが、あまりはっきりしないさまを表わす語。
恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉一三「薄漠然(ウスボンヤリ)した障子が舒(おもむ)ろに啓(あ)いて」
② 意識や思考などの焦点が定まらないさまを表わす語。
※学生時代(1918)〈久米正雄受験生の手記「薄ぼんやりした眼を、先刻書いた幾何の作図の上に落した」
[2] 〘名〙 物事に対する反応が、普通の人よりにぶく気のきかない人。うすのろ。うすばか。
微光(1910)〈正宗白鳥〉一「薄ぼんやりの姉さんなぞに彼此云はれたくはない」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「薄ぼんやり」の意味・読み・例文・類語

うす‐ぼんやり【薄ぼんやり】

[副](スル)
物の形、事柄の印象などがあまり鮮明ではないさま。「遠くに薄ぼんやりと山が見える」「薄ぼんやりした記憶
気がきかず、少し間の抜けているさま。「薄ぼんやりした人」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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