蔓荊(読み)はまはい

精選版 日本国語大辞典 「蔓荊」の意味・読み・例文・類語

はま‐はい ‥はひ【蔓荊】

〘名〙
植物はまごう(蔓荊)」の古名。〔十巻本和名抄(934頃)〕
② 植物「いわだれそう(岩垂草)」の異名。〔日本植物名彙(1884)〕
人参木(にんじんぼく)の実。牡荊実(はまなすみ)。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕

はま‐ごう【蔓荊】

〘名〙 クマツヅラ科の落葉低木。本州、四国、九州から東南アジアの海岸砂地に群生する。茎は砂上を這い長さ二メートルに達し、ところどころから小枝直立または斜上し、高さ三〇~六〇センチメートルになる。葉は対生し、長さ二~四センチメートルの倒卵形、裏は短毛を密布し白い。夏、濃紫色唇形花を円錐状につける。果実球形で径五~七ミリメートル、漢方では乾燥したものを蔓荊子といい、強壮・頭痛・清涼・感冒薬にする。漢名、蔓荊。はましきみ。はまかずら。はまつばき。はまはい。はまぼう。はまやなぎ。〔菅江真澄遊覧記(1784‐1809)〕

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デジタル大辞泉 「蔓荊」の意味・読み・例文・類語

はま‐ごう【蔓荊】

シソ科の落葉低木。海岸の砂地に生え、茎や枝は地をはい、高さ約50センチ。葉は楕円形裏面が白い。夏、茎の先に紫色の唇形の花を円錐状につける。果実は漢方で蔓荊子まんけいしといい、薬用。はまつばき。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「蔓荊」の解説

蔓荊 (ハマゴウ・ハマボウ)

学名Vitex rotundifolia
植物。クマツズラ科の落葉低木,園芸植物,薬用植物

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