蒼蒼(読み)そうそう

精選版 日本国語大辞典 「蒼蒼」の意味・読み・例文・類語

そう‐そう サウサウ【蒼蒼】

〘形動タリ〙
① あおあおとしたさま。まっさおなさま。また、天のあおいさま。
※三教指帰(797頃)中「上則跨蒼蒼、而翺翔」
平家(13C前)三「凡そ天心は蒼々としてはかりがたし」 〔荘子‐逍遙遊〕
草木があおあおと茂るさま。
文華秀麗集(818)下・得澗底松〈嵯峨天皇〉「高声寂寂寒炎節、古色蒼蒼暗夕陽」 〔詩経‐秦風・蒹葭
③ 月の色の青白いさま。
※本朝無題詩(1162‐64頃)三・八月十五夜翫月〈藤原忠通〉「三五之天雲尽去。佳賓言志望蒼々」 〔史記‐天官書〕
④ 髪の毛の白くなりはじめたさま。老いたさま。
※性霊集‐六(835頃)天長皇帝為故中務卿親王講法花経願文一首「不分々々。何蒼々。忍剰无情。何奪我鍾愛」 〔白居易‐新楽府・売炭翁
⑤ うす暗いさま。
※詩聖堂詩集‐二編(1828)六・登築波山「夕陽山上望方奇、人界蒼蒼欲暮時」

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デジタル大辞泉 「蒼蒼」の意味・読み・例文・類語

そう‐そう〔サウサウ〕【××蒼】

[ト・タル][文][形動タリ]
あおあおとしているさま。また、あおみを帯びているさま。「蒼蒼たる大空
顔色―として土の如し」〈織田訳・花柳春話
草木があおあおと茂っているさま。「蒼蒼たる夏草の茂み」
[類語]草深いこんもり鬱蒼鬱然

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普及版 字通 「蒼蒼」の読み・字形・画数・意味

【蒼蒼】そうそう(さうさう)

茂るさま。空のすみわたるさま。〔荘子、逍遥遊〕天のたるは、其の正色なるか。其のくして至極する無ければか。其の下をるや、亦た是(かく)の如くならんのみ。

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