葉山尻支石墓群(読み)はやまじりしせきぼぐん

国指定史跡ガイド 「葉山尻支石墓群」の解説

はやまじりしせきぼぐん【葉山尻支石墓群】


佐賀県唐津市半田にある墓群跡。飯盛山から北に延びる標高約30mの丘陵北端に立地。縄文時代晩期末から弥生時代中期の支石墓甕棺墓(かめかんぼ)を主体とする遺跡で、1951年(昭和26)に発見され、翌年から発掘調査が行われた結果、支石墓6基・甕棺墓26基・古墳1基が確認された。支石墓は、上石がいずれも花崗岩で、6~8個の支石で支える構造で、内部は土坑墓や甕棺墓からなり、1号支石墓は弥生中期の甕棺6基を内にもち、甕棺墓には管玉(くだたま)が副葬されていた。この遺跡は、支石墓としてはわが国で最初に学術調査が行われたもので、弥生時代墓制と朝鮮半島墓制のつながりを研究するうえで重要な遺跡であることなどから、1966年(昭和41)に国の史跡に指定された。支石墓は米作技術と一緒に朝鮮から人も渡ってきた証とされ、当時の北部九州における国際交流の様子を示している。JR唐津線ほか唐津駅から車で約10分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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