落失(読み)おちうせる

精選版 日本国語大辞典 「落失」の意味・読み・例文・類語

おち‐う・せる【落失】

〘自サ下一〙 おちう・す 〘自サ下二〙
① 落ちて無くなる。
今昔(1120頃か)一一「亦、応天門の額打付て後、是を見るに、初の字の点、既に落失たり」
戦場から逃亡していなくなる。逃げ隠れる。
平家(13C前)八「軍におそれて下人(げにん)ども皆落うせたれば」
③ 落ちて死ぬ。
詩想(1898)〈国木田独歩二人旅客「あなやと叫びて其手を執りぬ。二人は底知れぬ谷に墜ち失せたり」

らく‐しつ【落失】

〘名〙 おとし、うしなうこと。なくすこと。
※東南院文書‐(文治五年)(1189)閏四月四日・権中弁藤原親経書状「往反之間落失有恐。仍如此令申候也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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