萱草色（読み）かんぞういろ

精選版 日本国語大辞典

かんぞう‐いろ クヮンザウ‥【萱草色】

〘名〙 染色の名の一つ。萱草の花の色。黄に赤みを帯びた色。かんぞう。

※源氏（1001‐14頃）幻「くゎんさういろのひとへ、いと濃きにび色に、黒きなど」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

かんぞう‐いろ〔クワンザウ‐〕【^×萱草色】

染め色の名。薄い橙色。

出典　小学館

色名がわかる辞典

かんぞういろ【萱草色】

色名の一つ。ユリ科カンゾウの花のような黄色がかった薄い橙だいだい色を表す伝統色。夏にユリのような姿の花を一日だけ咲かせる。とくにヤブカンゾウは、この花を見ると憂いを忘れるという中国の故事から、忘れ草ともよばれた。平安時代は忌事いみごとに用いる凶色であった。

出典　講談社