華南経済圏(読み)かなんけいざいけん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「華南経済圏」の意味・わかりやすい解説

華南経済圏
かなんけいざいけん

ホンコンとこれに隣接する深 圳経済特区のある広東省とを中心とした経済圏中国の労働力と土地,ホンコンなどの外資,技術が結付いて一大経済圏ができている。広東省では外資導入額の4割を受入れており,省内のホンコン系企業の雇用人口は 300万人をこえる。ホンコン島に近い珠江デルタ地帯や深 圳では生活・文化的にもホンコンとの一体化が進んでいる。しかし,1997年のホンコン返還以降の基本政策への不安を理由にホンコンからの資本や人材流出の動きもあり,この地域の将来は中国政府の判断次第といえる。

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百科事典マイペディア 「華南経済圏」の意味・わかりやすい解説

華南経済圏【かなんけいざいけん】

中国南部の広東省と,1997年7月に返還された香港基盤とする局地的な経済圏。香港を経由して華人資本を中心に中国に投資され,中国の輸出入は急拡大した。急激な成長に伴い人件費などが高騰し,他の沿岸地域へも産業がシフトしている。首都北京と香港を直結する高速鉄道京九鉄路)も開通し,今後内陸部に投資が波及することが望まれる。

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