菫色(読み)すみれいろ

精選版 日本国語大辞典 「菫色」の意味・読み・例文・類語

すみれ‐いろ【菫色】

〘名〙 董の花の色に似た濃紫色。やや赤みを帯びた紫色。すみれ。すみれむらさき。
多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後「菫色の絹ハンケチを顔へ加(あ)てれば」

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デジタル大辞泉 「菫色」の意味・読み・例文・類語

すみれ‐いろ【×菫色】

スミレの花のような、濃い紫色。「菫色スカーフ
[類語]青紫赤紫薄紫藤色

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

色名がわかる辞典 「菫色」の解説

すみれいろ【菫色】

色名の一つ。JISの色彩規格では「あざやかな青紫」としている。一般に、スミレ科スミレ属の花のような少しみがかった色のこと。早春に可憐な花を咲かせる。スミレは日本に約50種あるとされ、紫以外に黄色などの花もあるが、とくに紫系統をさしていう。スミレという花の名は古くから登場しており、平安時代文学にも記述がある。かさね色目いろめの名でもあり、表は紫、裏は薄い紫など。色名として使われるようになるのは近代とされる。英名バイオレットviolet)。

出典 講談社色名がわかる辞典について 情報

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