荒木(読み)あらき

精選版 日本国語大辞典 「荒木」の意味・読み・例文・類語

あら‐き【荒木】

〘名〙
① 切り出したままで、まだ皮をとらない木。加工していない木材
万葉(8C後)一一・二六三九「葛城(かづらき)の襲律彦(そつびこ)真弓荒木にも憑(たの)めや君がわが名告(の)りけむ」
② のこぎりでひいたままでかんな削りをしていない木材。〔日本建築辞彙(1906)〕
雑木。そだ。
※雑俳・住吉おどり(1696)「跡先はあら木をつめる炭俵
④ =あらき(荒木)の弓(ゆみ)〔運歩色葉(1548)〕

あらき【荒木】

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デジタル大辞泉 「荒木」の意味・読み・例文・類語

あらき【荒木】

姓氏の一。
[補説]「荒木」姓の人物
荒木寛畝あらきかんぽ
荒木古童あらきこどう
荒木貞夫あらきさだお
荒木十畝あらきじっぽ
荒木宗太郎あらきそうたろう
荒木又右衛門あらきまたえもん
荒木村重あらきむらしげ

あら‐き【荒木/粗木】

山から切り出したままの木。製材していない皮つきのままの木。

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日本歴史地名大系 「荒木」の解説

荒木
あらき

[現在地名]福知山市字堀 荒木

ほりの小字。村の中央を東西に延びる堀山の裏、荒木川の上流に位置する。古代・中世には、山陰道から分れた丹後国府への道(山陰道丹後別路)が南方いちかい峠を越えて当地を通っていたと考えられている。のち大坂街道(竹田街道とも。市ノ貝峠の東方塩津峠を越える)が開けるまでは市ノ貝峠の峠下集落として栄え、「荒木千軒」の名を伝えている。

市ノ貝峠の西に孤立した円錘形の秀麗な神並かんなみ(荒木山とも。約四三二メートル)があり、東麓に式内荒木神社が鎮座する。

荒木
あらき

中世には南郷一〇ヵ村の一村で阿蘇大宮司家の私領。鎌倉時代には宇治惟泰・「あそとの」(実名不詳)・惟次(継)・惟義・惟景・惟資・惟国と代々大宮司家嫡流に相伝され(正治二年一二月一四日「宇治惟泰譲状写」阿蘇家文書など)、代替りごとに北条氏から安堵されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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