荒唐(読み)こうとう

精選版 日本国語大辞典 「荒唐」の意味・読み・例文・類語

こう‐とう クヮウタウ【荒唐】

〘名〙 (形動ナリ・タリ) (「荒」は何もなくて広い意、「唐」は大きい意)
言説によりどころがなく、とりとめのないこと。また、そのさま。でたらめ。妄誕(もうたん)
碧山日録‐応仁二年(1468)四月八日「按其説荒唐、可敢不一レ信乎」
※読本・雨月物語(1776)貧福論「儒門の教へは荒唐(クウトウ)なりとやせん」 〔荘子天下
物事の状態が、大きくてつかまえどころがなく、はっきりしないこと。また、そのさま。
落梅集(1901)〈島崎藤村利根川だより「湖の畔のさだかに、川の底の明かなるに比ぶれば、海は荒唐として窺ふによしなきなり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「荒唐」の意味・読み・例文・類語

こう‐とう〔クワウタウ〕【荒唐】

[名・形動]《「荒」も「唐」も大きく、広い意》言うことに根拠がなく、とりとめのないこと。また、そのさま。
かかる―無責任なる言議等閑に附しがたければ」〈魯庵社会百面相

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「荒唐」の読み・字形・画数・意味

【荒唐】こうとう(くわうたう)

とりとめもない。荒誕。宋・軾〔初めて黄州に至る〕詩 自ら笑ふ、生、口の爲にしきを 老來の事業、轉(うた)た

字通「荒」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android