茶臼芸(読み)チャウスゲイ

デジタル大辞泉 「茶臼芸」の意味・読み・例文・類語

ちゃうす‐げい【茶臼芸】

茶臼は茶をひくことだけに用いるところから》一つの芸だけにすぐれていること。また、一つだけ得意とする芸。石臼芸に対していう。
「―を鼻にかけたがる」〈滑・浮世風呂・前〉
1誤解から》「石臼芸」に同じ。
「しかも万能に達したとはいふものの、近くいはば―で一種ひといろ本業にならねえ」〈滑・浮世床・初〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「茶臼芸」の意味・読み・例文・類語

ちゃうす‐げい【茶臼芸】

〘名〙
① (「茶臼」はもっぱら茶だけをこまかく挽くものであるところから) 一芸に秀でること。また、その芸。種々の芸事に手を出して、結局一芸もものにならない「石臼芸」に対していう。
※俳諧・毛吹草追加(1647)下「をのが音は茶磨芸(ちゃウスゲイ)なり時鳥」
② (①を誤解した語) =いしうすげい(石臼芸)
滑稽本・浮世風呂(1809‐13)前「高慢に人を見くだして、文盲だの、ヤレ俗物とかやら云て、茶磨芸(チャウスゲイ)を鼻にかけたがる」

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