茶屋新四郎(初代)(読み)ちゃや・しんしろう

朝日日本歴史人物事典 「茶屋新四郎(初代)」の解説

茶屋新四郎(初代)

没年:寛文3.10.9(1663.11.8)
生年:生年不詳
江戸初期の朱印船貿易家,公儀呉服師。新四郎は尾張茶屋の名称で,代々当主が新四郎を称した。初代は元祖茶屋四郎次郎(清延)の3男長吉(長意)で,慶長19(1614)年分家して尾張藩の諸事御用を承り,藩呉服師を兼ねた。本姓は中嶋氏。長吉は次兄茶屋四郎次郎(3代)らと共に大坂の陣(1614~15)に際し,徳川方の内使を務め,講和の下交渉に当たるなど,特殊な役割を果たした。以後,新四郎家は尾張徳川家の側近御用を代々勤める一方,公儀呉服師も勤め,名古屋に本居を置き,京都,江戸にも居宅を与えられ,豪家として重きをなした。<参考文献>「尾州茶屋記録」(蓬左文庫蔵),林董一『近世名古屋商人の研究

(中田易直)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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